necohair

先週は仕事が終るのが遅い日が続き

家に帰ると当然

妻も子も先に寝てて

真っ暗な家に小さな明かりを点けて

一人こそこそと大きな音を立てないように

ボブとチェリを風呂に入れ

ごはんをやり

さてと今日の晩ご飯は何かなと

食卓、台所を見渡すが見当たらないのだ

おいらの晩ご飯が無いのだ

ははん

自分で作れということか

と

冷蔵庫の中に何か材料がないかと探してみたら

奥の方にラップされたサラダが出てきた

ん？

何かおかしいなと

食器棚を開けて奥の方を調べたら

おかずが

レンジの中にもおかずが

一品一品別々の場所から晩ご飯が出てくるではないか

まさかと思ったが

しゃもじもオタマも隠されていた

地図も暗号も無い宝探し

妻の仕掛けた

晩ご飯探しの一人旅

である

あ～ん♡してダ～リン♡

おいおいよせよハニー

そんな

結婚に甘い理想なんて描いてはいなかった

むしろ

オレのひげ剃りでむだ毛処理とかされるのかな（もちろんそんな事はしてないが）

オナラとかも平気でぶっこくのかな（しないけれど）

くらいの覚悟というか

甘い理想をもってたら結婚生活なんて長続きしないだろうという

感覚はある

もちろん

毎日育児に家事にとがんばっている妻に感謝してもいる

し

帰りが遅くなる事も申し訳なく思っている

が

しかし

晩ご飯くらい普通に食べたい！

食器棚の一番下の棚に頭突っ込んで

しゃもじを探し

振り返ると

ボブがおいらのおしりに鼻を押し当てて

クンクンと匂いを嗅いでいる

結構な屈辱である

仕掛けた妻は夢の中

僕は一人薄明かりの中

しゃもじを探し

四つん這いになり愛犬におしりを嗅がれ

もう一匹の愛犬には顔をペロリと舐められ

ここまで僕を育ててくれた両親に

今のこの生活を

なんて報告をしらたらいいのだろうか

ましてや妻のお母さんにも...

もう寝よう

明日は朝からボブとチェリを動物病院に連れてって

予防注射をしなきゃな

先生に頼んでついでに

僕も注射を打ってもらい

薬も処方してもらおう

何でもいいから薬を出してもらわなきゃ治まらないよ



あっ流れ星だ

と

思ったら人工衛星だった

人工衛星でもいいや

妻のイタズラがこれ以上エスカレートしませんように